人のせいにする人の心理!自分は悪くないと言い張る人の対処法
今回は、すぐ人のせいにする人の心理に迫りました。何をしても自分が悪いと思わない上司・先輩の存在はストレスでしょう。仕事のミスを常に周りのせいにする部下や後輩が職場にいるのも困ります。
夫婦喧嘩のとき、いつも私のせいにする夫・妻。寝坊して親に怒る子供。自分の間違いを私のせいじゃないと言う両親・祖父母。相手が全部悪いという言い方をする家族に、悲しい思いをさせられることもあります。
何も悪くないのに自分のせいにされるのは、とても嫌なことです。なんでもかんでも他人のせいにする人の特徴は、現実を認めないことです。自分は悪くないと言い張る人の対処法は、精神的なフォローです。
なんでも人のせいにする人の特徴
普段は素直に自分が悪いと思える人であっても、追い詰められたときや強烈な感情と対峙したときなどは、誰かや何かのせいにしたくなることがあります。なぜなら、現実を受け止めきれないからです。
自分が悪いのに人のせいにしようとする人とは、多くの人が向き合えるような自責の念にすら耐えられない、すごく精神的に弱い人だといえます。心の弱さこそ、都合の悪いことは他者のせいにする原因です。
「自分はひどいことをしてしまった」「でも謝るのが怖い」「怒られるのが嫌だ」そんなときに、私は悪くないと思ってしまうのです。受け入れがたい状況を認めないことを、心理学用語で「否認」といいます。
ナチュラルに誰かのせいにする
いつも人のせいにしたがる性格の男性や女性は、幼児期に自分の罪(物をなくしたことなど)を誰かになすりつけることによって、うまく難を逃れた経験があるのでしょう。
そのある種の成功体験がパターン化してしまい、自分の失敗を他人のせいにすることで助かるといった無意識の思考によって、事実を塗り替えるやり方が癖になってしまったのです。
私のせいじゃなければいいのにという願望から、「何もかも、あの人が悪いに違いない」と思い込んだり、「もしかしたら、あの時こういうことがあったのかも」と自然に記憶を改変する人さえいるのです。
相手が悪いことにする人は正当化がうまい
私は悪くないと思いたいときに、自分のしたことを誰かのせいにするには理由が必要です。 けれど元々は自分が悪いのだから、相手が悪い理屈など存在しません。
そこで、その出来事とは直接関係のないことを結びつけて、無理やり理由を作ってしまうのです。自分を納得させるための都合のいい言い訳を作り出す行為のことを、防衛機制の一種で「合理化」といいます。
前に嫌なことを言われたから、あいつのせいにしてしまおう。私を不愉快にさせたあの子のほうが悪い。私より楽してそうだし(幸せそうだし)このくらいい。新人だし、ちょっとくらい迷惑かけても平気だろう。
例えばこんな屁理屈です。「あいつの性格が気に食わないから」「あの子の見た目が変だから」「みんな嫌っている」自分が悪口を言ったり意地悪をしたいがために理由をでっちあげる。まさにいじめと同じ構造です。
親や夫・妻のせいにする人の理由は他力本願
思春期の子供が、朝何時に起こしてと母親や父親に頼みます。翌朝、親が部屋に起こしにきてくれたけど二度寝してしまい、「遅刻したのはお母さん(お父さん)のせいだ」と怒る。
よくあるエピソードですが、ちょっとしたことをすぐに親のせいにする人はまだ精神的に自立できておらず、潜在意識下では自分の力だけでは生活できないから、親が助けてくれないと無理だと思っているのです。
子育ての問題で、「お前がちゃんとしていないから」と配偶者のことを責める旦那(嫁)も実は依存的な人で、「自分にはお手上げだから、あなたにがんばってほしい」と思っています。
いつも自分は悪くないと言う人の共通点
何かあるたびに、「私、悪くないよね?」と聞いてくる友達やママ友・同僚っていますよね。そんな、私は悪くないが口癖の人たちは、本当は自信がないのです。
だから誰かに同意してもらいたくて、ことあるごとに自分のせいじゃないと言ってしまうわけです。他人に「あなたは悪くないよ」と後押ししてもらわないと安心できないのです。
不満が多い。やる気が出ない。結婚ができない。夢がかなわない。こういった、人生のうまくいかないことをすべて、周りや環境のせいにしてしまう人たちもまた、自己評価が低いです。
自分のせいにされたときの対応の仕方
親兄弟や恋人に対しては、「あなたが悪いんでしょ!」と怒って相手にしないのもいいです。だけど好きな人に自分が悪いことをちゃんと理解させたいなら、相手が現実と向き合えるよう手助けをします。
そのためには、相手の言葉や態度がどんなに理不尽でも、私に敵意があるんだとは思わないようにします。その人は、罪悪感や恐怖感・不安感からパニックになって人のせいにしてしまったのだと理解します。
そして相手に、「怒らないから、本当のことを言って」「もう一回、よく考えてみて(思い出してみて)」などと語りかけてみます。自分の非をなかなか認めない部下との付き合い方としてもおすすめです。
自分が悪いと思わない人への対策は意識改革
寝坊して八つ当たりする息子や娘は、本当は「もっとちゃんと起こしてほしかったのに」と言いたいのです。だから、相手から責められていると思わずに、甘えられているんだと考えるとよいです。
家族のせいにする子供には、「自分で〇〇できるでしょ?」と自らの力に自信を持たせます。そして、人任せにしておいて怒る旦那・嫁や彼氏・彼女には、「あなたの力も借してほしい」と当事者意識を持たせます。
また、あなた以外の誰かとのトラブルで、どんなときでも私悪くないもんと言う友達には、適当に返事をしてあしらうでもいいし、この人は自分の言動に自信が持てないんだなと思って聞き流すといいでしょう。
人のせいにしてくる人の相手が疲れるなら
平常心で対話ができたとしても、相手がすんなり納得せず、問題が解決しないことも多々あります。そのようなケースでは、少し日をあけてから、もう一度話し合ってみましょう。
時間を置くことで相手が冷静になり、考えを改めることもあるからです。しかし、他人を精神的にサポートするのは心理的な負担になります。自分のせいにされやすい人は、くれぐれも無理をしないでください。
特に年上は攻略が困難なので、こちらの言うことを聞いてくれない相手なら、周囲の人たちに自分のせいじゃないことを説明して、何度も人のせいにするやつとは距離を置くというのもぜんぜんありです。
悪いのは私じゃないと逃げる人の末路
人のせいにすることが多い人は反省できないので、成長もしません。そうすると、同じ過ちを繰り返すようになります。自分の性格に問題があっても、相手のせいして別れる恋愛がパターン化します。
また、何かのせいにする人は、自分の力で道を切り開いていく感覚を持てないため、壁にぶつかると毎回あきらめてしまいます。仕事でちょっとでもつらいことがあると、会社のせいにして辞めることが増えます。
「もうおじさん、おばさんだから」と、歳のせいにして物事を楽しめないようにもなる人もいます。人のせいにしてばかりいると、人生に対して前向きになれず、どんどん不幸な状態になっていくのです。
子供のせいにする親との接し方
自分の子供に対して、「みんなあんたのせい」と言う大人の場合は、親子逆転現象だといえます。甘えられる人がほかにいないせいで、我が子に甘えたセリフを吐くのです。
つまり、それだけあなたがいい子だということです。だから我慢しないで、腹が立つなら怒っていいし、悲しいなら泣いていいと思ってみてください。もっと子供らしく振る舞っていいのです。
責任転嫁の心理学や、逆ギレする人の心理と撃退法も、似たような悩みを扱った記事です。また、自分のよく人のせいにしてしまう性格を直したい方は、謝れない性格の改善法を参考にしてください。
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