責任転嫁する人の心理と職場や家庭での対処法のポイント!

BUCK PASSINGという文字を手のひらに乗せた人のシルエット

すぐ責任転嫁する人の心理と特徴とは、不都合な事実から目をそらすことにあります。いつも責任逃れする人の対処法は、理詰めで論破することと周りと協力することです。

部下や後輩に、仕事の不手際の責任をよく押し付ける上司や職場の先輩。家庭でのことは、なんでもかんでも私に責任があるように言う夫・妻。自分の誤りを友達になすりつける男性・女性。

ここにはそんな、常に責任をとらない人の心理学を掲載しています。人から責任を押し付けられやすい。都合の悪いことから逃げる人に困っている。全部私の責任にされるという方は、ぜひご覧ください。

他人に責任を押し付ける人の心理

自分の間違いの非は常に他人にあると考えるような人は、自身の失態や短所を決して認めようとしない人です。認めないために、自分の悪い面を他人に押し付けて、自分のいい面だけを見ようとします

周りの人間を軽蔑することで、完璧じゃない自己との葛藤を避けるのです。さらに、相手が自身の責任だと思うように仕向けます。この心の動きを、心理学用語で「投影性同一視(同一化)」といいます。

私は完璧な人間だからミスするはずがない。私は善人だから悪いことをしたりしない。私は成功する人間なのだから、こんなところでつまづくわけにはいかない。その背景には、このような自己愛があります。

人の責任にする人は自分さえよければいい

人に責任をかぶせる人は、自分は特別な存在だから何をやっても、他者に失敗や罪をなすりつけても許されると思っているのです。こんな人物のことを、自己陶酔型(自己愛型)といいます。

自分自身にしか興味がないのが、ナルシシストの共通点です。他人の感情に関心がないから、人がどうなろうと知ったことではないです。だから、他者に責任を負わせても平気なわけです。

自分の評価を下げたくない。批判にさらされ恥をかきたくない。不利益をこうむりたくない。地位や名声を失いたくない。こういった自己保身が、何がなんでも責任をとりたくない人によくある動機です。

言い逃れとは現実の自分から逃げること

失敗したり誰かに迷惑をかけたとき、一般的に人間は自己嫌悪や罪悪感といったネガティブな感情を抱きます。そしてその感情を解消するために、反省したり謝罪したりします。

中には、怒られるのが怖くて謝ることのできないような男性や女性もいますが、けれどそういった人でも、内心は自分のしたことを悔いているものです。

どんなことをしてでも自分の責任を免れようとする人の場合は、何があっても絶対に自分が正しいと思わなければならないのです。なぜなら、等身大の自分(自身の悪さやずるさやダメさ)を受け入れられないからです。

生徒の非行を両親が悪いように言う教師も、自分に落ち度があったとは考えたくないのです。子育ての問題は嫁・婿の一方にだけ責任があるように言う姑・舅の場合は、息子や娘を優秀だと信じたいからです。

無責任な理由は子供のままだから

若者が親や他人に責任転嫁しやすいのは、「世界は私を中心に回っている。すべてが私の思いどおりになる」といった幼児的万能感から、成長段階のため抜け切れていないせいでもあります。

私には何も責任がないといった態度の社会経験の浅い新人もこれで、もし間違えても悪いのは自分ではなく、きちんとサポートしてくれなかった上司や先輩のほうだとなるわけです。

夫の寝坊は妻の責任というのも、自分の望みをかなえてくれない(ちゃんと起こしてくれない)相手が悪いという思考です。大人になっても、この万能感から抜け出せていない者もいるのです。

他人に責任を押し付けようとする人には、高圧的で怖い印象を抱くことが多いでしょう。しかしその実態は、おじさん、おばさんになっても他者に過度に依存した、精神年齢が幼いままの人です。

人から責任転嫁されたときの対応

他者から投影性同一視をされた側は、した側の言動に影響を受けて操作されてしまうことがあります。人に責任転嫁されやすい人は、自分が相手に感情を投影されていることに気づくようにしてください。

相手の言葉は、心の奥底で感じている自身への非難なのです。彼の言っていることは私のことではないと思って、責任転嫁してくる人の言いなりにならないようにしましょう。

そして、「でも、それは〇〇だからおかしいですよね?」とか、「あなたが~したのだから、私の責任じゃないですよね?」というふうに、論理的に反論して撃退します。

相手の主張のおかしな点を、丁寧に説明してあげるような意識を持つのがコツです。それでも取り合おうとしない相手には、あきらめずに何度もこちらの言い分を伝えて、逃がさないことです。

責任から逃れようとする人への対策は誰かを頼る

いくらこちらが論理的な態度で接しても、相手が開き直ったり無視したりして、責任の所在をうやむやにされてしまうことも多いです。相手が知らんぷりで非を認めないケースでは、人に助けを求めるのがいいです。

職場の後輩が自分が悪いと思わないやつなら、同僚に助けてもらう。先輩のミスを自分のせいにされたのなら、上司に相談する。上司が部下に責任を負わせる人なら、もっと上の人に話を聞いてもらう。

家族間のいざこざや、恋愛・結婚生活のトラブル、友人グループでの人間関係の問題も同じで、一人で抱え込まないようにします。共通の知人に相談して、あなたの苦しい気持ちをわかってもらいましょう。

理不尽な仕打ちを受けても冷静に対処する

責任転嫁が得意な人のことを誰かに相談する際は、落ち着いた口調で話すのがポイントになります。怒りに任せて状況を説明しても、人には理解されづらいからです。

怒っている側は被害者として当然の主張をしているのですが、聞き手にはまるでただの喧嘩や、あなたのほうが相手を悪者にしているような言い方に聞こえてしまうことがあるのです。

あなたもものすごい勢いでクレームをつけている人を見たら、仮に言っていることが正しかったとしても、きっと嫌な気分になるはずです。怒りの感情は、他人に共感されにくいのです。

ナチュラルにミスをなすりつける人との付き合い方

やたらと責任回避する人が社長(経営者)やアルバイト先の店長、取引先の社員、義父・義母、怒ると怖い恋人などの場合、面と向かって注意するのが難しいです。

そんな相手のスケープゴートにされないためには、周囲の人たちで話し合い、みんなで情報を共有します。万が一責任を押し付けられたとしても、あなたが悪くないことを周りにわかってもらえるからです。

自分の失敗を他人のせいにすることをなんとも思わないような人に対しては、「あの人は毎回、誰かに責任を背負わせるんだ」といった共通認識を、組織や集団の中で持つことが重要です。

情のない人とは関わらない

責任を押し付け合う会社の身代わりになるくらいなら退職する(転職を考える)。迷惑をかけてもぜんぜん悪びれる様子もないクラスメイトとは、付き合うのをやめる(嫌いなら、自分から逃げる)。

彼氏・彼女がモラハラじみたことをするなら、いっそ別れる。浮気(不倫)しても、謝るどころかこっちの責任にする旦那・嫁とは離婚。もっとも簡単な、人に責任を押し付ける人の対処法とは、関係を断つことです。

他者を利用することをだけを考えて生きているような人や愛情のない人とは、離れたほうが自分の未来にとってよい選択となるケースもあります。もちろん、結論はよく考えたうえで出してください。

いつも責任をとらない人の末路

自分が悪いのに責任をとろうとしない人は現実と向き合うことをしないので、反省もしないです。だけどそれは表面的で、潜在意識では自分がしていることをちゃんとわかっています。

罪の意識が心の中にたまっていくと、他人のちょっとした言葉が「卑怯者の私を責めている」と感じられ、短気になります。自分を信じられなくなるし、嫌われたり恨まれたりして人が離れていく。

それが、責任逃れの人生の終着点といえます。なんでも人のせいにする人との接し方すぐに逆ギレする人の心理学も、同様のテーマを扱った記事です。人からよく責任を押し付けられる人は、こちらもどうぞ。

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