人と仲直りする方法の心理学|喧嘩後のギクシャクした関係の修復

仲直りの握手をする二体の人形

親友との仲違いや父親・母親とのいざこざ。くだらないいさかいから深刻ないがみ合いまで、喧嘩とはその種類や悩みもいろいろです。今回は、喧嘩した人と仲直りする方法の心理学の記事を書いてみました。

喧嘩したら長引くカップル。友人や同僚と言い争いになって気まずい。そんな、家族や恋人・友達と仲直りしたいのにできない、衝突した同僚との上手な和解の仕方がわからないという男性・女性はご覧ください。

彼氏・彼女や夫・妻との喧嘩後のギクシャクした関係の修復には、本音で語り、互いを尊重し合うことがポイントです。職場や学校で仲が悪くなった人と対立するのをやめるには一度、協力関係になってみます。

仲直りができない性格の原因

一方の人物が、相手に何かしてほしいことがあったり不満を抱えているとします。それを素直に言えずに、怒りで相手に伝えてしまいます。さらにもう一方も、自分のわかってほしい気持ちを怒りで返します。

なぜ人間関係で喧嘩が起こるのかは、要求のぶつかり合いにあります。人付き合いにしても恋愛のトラブルにしても、二人の人間がお互いの意見や主張をぶつけ合っている構図はどれも同じです。

揉め事があった相手となかなか仲直りできない人に共通するのは、いつも意地を張ったり勝ち負けにこだわる、「自分の気持ちを上手に伝える」「相手の言うことをちゃんと聞く」ことができないといった特徴です。

自分の本心を伝えようとしないと相手に気持ちは伝わらず、一向に問題は解決しません。互いに相手の言うことを受け入れずに反発し合えば、意見が食い違うばかりで口論となり、険悪なムードへと発展していきます。

喧嘩のあとにギクシャクする心理

喧嘩したあとに、一応は仲直りできたけど元通りにならない理由は、うわべだけで感情のやり取りができていないからです。仲直りのときに、心が通い合ったと思えないから、ギクシャクしてしまうのでしょう。

言い合いになって相手から暴言を吐かれたり、浮気の発覚で傷ついているのに、何事もなかったかのようにされたケースです。また、自分が悪いことをしたと感じているときも、相手に対してよそよそしくなります。

喧嘩になったことによって、自分が好きな人のことをすごく傷つけてしまったのではないかとか、友達は内心まだ怒っているかもしれないと心配しているので、連絡がこないし久しぶりに会うとぎこちないのです。

揉め事が起きたらまずどうする?

ごたごたがあった人物と話をする前に、何が原因で揉めたのか、自分はいったいどうしたかったのかを分析する必要があります。さらに、相手のわかってほしいことは何かも考えるようにしましょう。

話し合いのときにあまのじゃくになったり、泣いたり被害者ぶったりしないためには、気持ちを落ち着かせておくことが大切です。相手に対する怒りを静めるには、ムカつく気持ちを紙に書くなどして発散させます。

自分のせいで、しかもささいなことで相手を怒らせてしまったケースでは、その日のうちに謝るのもありです。けれど場合によっては、相手の怒りがおさまるのを待つためにも数日、冷却期間を置くほうがいいです。

対立を解消するための取り組み

人間関係の不和を改善させるための話し合いをするときは、なるべく静かで落ち着ける場所を用意したり、相手が何も用事のない時間を見計らって話を切り出すことも大事です。

特に同居している息子や娘、同棲中の彼氏・彼女に声をかける場合は、タイミングに注意してください。せっかく話をしようと思っても、相手が勉強中や趣味の時間だと、快く応じてはくれません。

息子や娘と話し合おうとしても部屋にこもって出てこない、夫・妻に話しかけても無言といったそっけない反応をされる場合は、手紙やメモ・メールで謝りたい気持ちがあることを伝えて会話をうながします。

人と喧嘩したときの仲直りの仕方

喧嘩相手と仲直りするには、対話をはかり、自分の本心を打ち明けることが重要です。何が嫌だったから喧嘩になってしまったのか、本当はどうしたかったのかを、できるだけ冷静に相手に伝えます。

自分が納得のいかない事柄に関しては、客観的に述べます。相手からひどい言葉を言われて傷ついたときは、悲しい気持ちも伝えます。また、自分の発言や態度で悪かったなと思う点があれば、素直に謝りましょう。

相手の話をするターンでは、相手が嫌だったこと、わかってほしかったことをじっくり聞きます。途中で口を挟んだりせず、聞き終えたら「そうだったんだね」などと返し、相手の言い分に一定の理解を示します

最後に相手がどうしたいのかを聞き、自分の要望も伝え、両方が納得できる解決案を提示して折り合いをつけます。互いに謝罪し仲直りしたあとは、握手やハグでスキンシップをとれば気まずい雰囲気を解消できます。

自分のせいで仲が悪くなった場合の謝り方

会社の上司や先輩に迷惑をかけたり、同級生に意地悪をして怒らせたときは、相手の気持ちを理解する態度が肝心です。相手にどんなに責められても、自分が悪いのなら何を言われても受け止めるのです。

もし自己保身から嘘をついたり、責められたくないから自分のとった行動をごまかしたりすると、相手がこいつは信用できないと感じ、仲直りが失敗に終わる場合もあるので気をつけてください。

相手が言いたいことを言ったら謝罪し、自分が怒らせるような言動をしてしまったわけを、言い訳がましくならないように伝えます。誤解されていることがある場合もすぐに反論せず、話を全部聞いてから説明します。

気持ちの共有でぎこちない感じの克服

喧嘩のあとにギクシャクしている関係性から抜け出すには、気持ちをわかってもらえた、わかってあげられたと思えることです。親子・兄弟の確執、カップル・夫婦間の悶着といったトラブルでは特に大事です。

自分自身が気持ちをわかってもらえていないと感じるなら、「あれは嫌だったな」「喧嘩してすごく落ち込んだし寂しかった」などと、深刻すぎない言い方で伝えて、自分の気持ちを相手と共有してみてください。

自分のしたことに罪悪感があるなら、「~なんて言って傷つけてしまったね」とか、「つらかったよね」「きっと腹も立ったよね」といった気持ちを労わるような言葉をかけることで相手の心を癒やします。

自分はそんなに気にしていないのに、相手がやらかしたことを気にしすぎてぎこちなくなっているときは、普通に接することです。笑顔を見せるなどして、もう怒ってないよと相手が感じられるようにします。

謝る以外の許してもらう方法は態度で伝える

言葉で思いを伝えるのがどうしても苦手で謝るのが下手な人や、相手が年下や後輩で謝りにくいといったジレンマを抱えた人には、態度で思いを伝えるという接し方がおすすめです。

例えばランチを奢る、お土産を渡す、ケーキなどの甘い食べ物を差し入れするといった、ちょっとしたプレゼントでお詫びする行為によっても、謝罪の気持ちを伝えられることがあります。

このとき、ちゃんと反省していると相手に伝わるよう、申し訳なさそうな態度で対応することを忘れないでください。態度で示すことは、いまさら謝られても遅いと思っている相手への突破口にもなりえます。

また、謝ると怒る人を攻略する際のテクニックです。ちなみに謝られて不機嫌になるのは、自身が怒っていることを認めたくない自己嫌悪(自分が子供じみた振る舞いをしていると感じている)によってです。

敵対関係にある同僚と和解するコツ

職場の人と仲違いしたのなら、仕事を成功させるために一時的に力を合わせるなど、同じチームとして目標達成のために協力するという意識を持ってみるのも、ギスギスしたバトルをやめたいときの対策です。

相手にも同じ気持ちになってもらいたいのなら、勇気を出して協力してほしいことを伝えてみてください。非難したり正論で言い負かそうとするより歩み寄ることで、冷戦状態に変化が生まれる場合があります。

目的のために協調することは、親しい人物とごたごたしたときの関係改善のきっかけにもなります。舅・姑と不仲でも、誕生日やお正月などのイベントでは、旦那・嫁や子供のために友好的になるというふうにです。

がんばっても仲直りできなかったときは

あまり親しくない同僚やママ友と険悪になったときや、着信拒否されていたり音信不通で疎遠になっている相手に対しては、共通の知人の仲介で謝罪の旨を伝えてもらうのがよいでしょう。

だけど相手が絶対に仲直りしたくない、冷めた気持ちが戻らないというのなら、和解や復縁は難しいです。謝っても相手が許してくれないときは、やれるだけのことはやったと前向きにあきらめます。

関係の修復がうまくいかなかったときは、人に嫌われた悲しみの乗り越え方をどうぞ。そして自分は悪くないから仲直りする気になれない人は、好きな人を許せない葛藤の対処法をお読みください。

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