人間嫌いの心理と直し方|基本的に人が嫌いな人の特徴や原因
この記事では、人間嫌いの心理と直し方を詳しく解説しています。心理学における投影やレッテル貼りを理解すれば、基本的に人が嫌いな人の特徴や原因、年々人嫌いになる理由がなぜかがわかるでしょう。
厭人家(ミザントロープ)を克服するにはどうしたらいいかは、「自分の映し出す世界を変える」などの人間が嫌いな人の改善法や、「他者を知ろうとする」ことによる、人をまた好きになる方法を試してみてください。
人間が苦手。昔から人付き合いが面倒くさい。人と関わるのが苦痛で仕事がしんどい。極度の男嫌い、ひどい女嫌いで恋愛ができない。他人が好きじゃない、そんな生きづらさを抱えた方はぜひご覧ください。
人間が苦手になる理由
投影とは心理学の用語で、自分の心の状態や過去の体験を、別のもの(生き物や風景・作品など)に映し出す心の動きのことです。人間が嫌いになる要因、苦手意識の仕組みには、この現象が関係しています。
例えば幼少期に犬に噛まれたことのある人は、別の個体にもその体験を投影し、犬全般が怖くなることがあります。人間が嫌いになった人も、対人関係での嫌な思い出を、無意識に大勢の人たちに投影しているのです。
思春期に同級生にいじめられたせいで、大人になった今でも子供とどう接していいかわからない人もいます。中でも家族、両親や兄弟に関する投影は、人間の対人面でのものの感じ方にとても大きな影響を及ぼします。
極度の人間嫌いな人の特徴は悪い部分しか見ない
物事の悪い部分にばかり目がいき、いい部分はないことにする思考パターンを、選択的抽出化といいます。重度の人間嫌いに陥る人とは、他者を心のフィルターを通して見ている可能性があります。
意地悪やいじめ、悪口などの他人のことさら悪い行いに注目するせいで、人類は悪いことしかしない邪悪で醜い存在だと思い込みます。その印象は年を重ねるほどに強化されるため、どんどん人が嫌いになるわけです。
さらに、人間の嫌なところがよく目につくのは、人が他人に危害を加えるようなネガティブな事件のほうが、ポジティブな情報よりも世間のニュースで取り上げられることが多いということも関係しています。
男嫌い、女嫌いになる原因は決めつけ
男の人を嫌いになったり、女の人全般が苦手になるのは、男女にまつわる嫌なエピソードがあり(特に恋愛関係で避けられたり毛嫌いされ)、男性や女性は全員同じで関わるとろくなことがないと結論付けたからです。
「男はこうに違いない」「女はいつもこうだ」といった決めつけのことを、レッテル貼り(ラベリング)といいます。服装などの見た目の雰囲気や、血液型から相手の性格を判断することもそうです。
ほかにも、身内や世間による幼い頃からの刷り込みが、男性や女性を遠ざける呪縛となることも。また、妬みなどによっていつも同性から嫌なことをされたという経験から、異性とばかりつるむようになる人もいます。
愛情深いから人が好きじゃない?
他人が嫌いで関わりたくないという人は、人間関係への憂いを抱いています。周囲の嫌い合う人たち、互いに傷つけ合う人たちを前にして、もっと他人と仲よくすればいいのに、争いをやめてほしいと思うのです。
みんなが仲よしの平和的な世界を願っているからこそ、他人のいさかいを見ることに疲れ、定期的に誰とも関わりたくない時期が訪れます。特に父親と母親の仲が悪いと、悲しみは大きくなります。
周りの人たちといえば、あなたのそんな憂いをちっともわかろうとしてくれません。それが残念で不満で、「もういい、みんな嫌い」と他人に期待することをあきらめ、俗世間との交わりを避けるようになったのです。
人間嫌いを直す方法
人間が嫌いすぎる性格の克服の仕方とは、周囲の人々に過去のトラウマを映し出さないように、自分が投影をしていることに自覚的になるのです。これを心理学では、投影を取り戻すといいます。
あなたが人を嫌いになった、おおもとの出来事を思い出すのです(きっかけを特定する)。そして、「今私が他人に好意的になれないのは、あの体験を投影しているせいかもしれない」と認識します。
職場や学校で別に何かされたわけでもないのに抵抗感のある人がいたら、過去に関わった人物と相手を重ね合わせていないか分析し、「目の前の人は、昔出会った相手とは違う人格なんだ」と自分に言い聞かせます。
人を好きになれない心理の対処法は人のいい面を投影する
人間は、確かに悪いこともします。けれど人に親切にしたり、誰かを愛することもあります。人嫌いが激しい人は、選択的抽出化をやめることです。そのためには、人間のいいところをもっと見るようにします。
他者のいい行いや楽しいところ、人類の偉業などにも注目していくことで、前より人に対する嫌悪感や拒絶感が減るはずです。さらに、今までの人生で印象のよかった人たちのことも思い浮かべてください。
人のマイナス面を投影することによってひどい人間嫌いとなり、他者と交流したくないと感じているのなら、反対に人のプラス面を周りの人々に投影していくことが、他人をそこまで嫌いじゃなくなる方法です。
男性嫌悪を手放す、女性への苦手意識をなくす対策
犬も狂暴な個体もいれば、人懐っこいのやおとなしい個体もいます。人間だって、穏やかな性格の人もいれば優しい人だっているのに、人嫌いの人はすべてをひとくくりにしてしまっています。
男性であっても、好感の持てる人物がいるかもしれません。女性の中にも、自分に好意を抱いてくれる人がいるかもしれないです。レッテルを貼る癖を直したいなら、相手のことをすぐに判断しないようにします。
安易にレッテルを貼ってしまう原因とは、他者を判断するときに、そのほうが楽だからです。男性が嫌いな人や女性が嫌いな人は、相手をよく知ろうとする努力を惜しまないのが、拒絶反応を改善するためには大切です。
基本的に人が嫌いという人は基本的に人が好き?
人が嫌いで関わりたくないという人は、もし人間同士のいがみ合いにうんざりしているなら、それは人が好きということになります。みんな仲よくしてほしいという願いの「みんな」には、自身も含まれているからです。
大嫌いと感じている相手のことを、潜在意識では大好きと思っている場合があります。自分のそんな、人を好きな持ちに気づくのです(男性や女性をひどく嫌悪する人も、本当は愛されたいと思っているのでは?)。
ほかの人も、心の奥底ではみんなと仲よくしたいと思っているけど、それが難しいのかもしれません。それなら私も、もっと人と仲よくなってみようかな、また人と関わり合いを持とうかなと思えてきませんか?
完璧な人間がいないように、完璧な人間関係もない。人間が嫌だという人は、他人にも自分にもダークサイドがあることを、いざこざがあって人付き合いが疲れるのはある程度は仕方のないことを受け入れましょう。
ほとんどの人が嫌いという人へのアドバイス
苦手な人がたくさんいてストレスになる、嫌いな人が多いから働けないといったレベルの悩みなら問題もあるでしょうが、個々によく思わない人や受け付けない人がいるというのは当たり前のことです。
人間全部を無理に好きになろうとする必要はありません。家族や恋人との関係が良好だったり、仕事や趣味で人生が充実していて幸せなら、他人に興味がないという生き方も何も心配ないのです。
嫌いな人が多い理由でも、誰かをすごく苦手だなと感じてしまう心理を解説しています。合わないタイプの人への対応、人間不信の直し方も、だんだん嫌いな人が増えてきた、人間嫌いが直らないという方に役立ちます。
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