人間不信の直し方|なぜなる?人を信じられない人の心理と特徴

触れ合おうと伸ばす二本の手とTRUST ISSUESの文字のイラスト

大人を信じられなくなった。クラスメイトや同僚たちに心を開けない。彼氏・彼女の言葉を信じきれない。夫や妻に意味なく不信感を募らせる。家族や恋人・友人、誰も信じられる人がいないのは、つらいし寂しいです。

今回は、仕事や恋愛・対人関係の弊害となる、人間不信の直し方の心理学です。人を信じられない人の心理と特徴を解説します。人間不信になぜなるのか?原因は、他人を100%信頼したいからです。

もう一度人を信じるには、私の理解者もいるんだと実感します。人と信頼関係を築くのが苦手な性格を直したい、男性不信・女性不信で恋愛できないといった、人のことを信頼できない人はぜひお読みください。

人間不信の人の心理

人間は乳幼児期に養育者に世話をされる(お腹を満たしてくれる、泣いたらあやしてくれるなど)ことから他者との触れ合いを学び、人は信頼できる味方だ、この世界は安全だ(私を受け入れてくれる)と感じます。

反対に泣いてもそばに来てもらえない、父親や母親が怖いといった、養育者が欲求を満たしてくれなかったり自分にとって脅威となるような存在だと、他者に不信感を抱くようになります。

これは、心理学者のエリクソンが提唱した基本的信頼感の概念です。乳幼児期に人間不信に陥る理由は、自分の欲求(気持ち)=私自身を世界は理解してくれないと感じたことにあるといえます。

大人の場合も同じで、「愛してほしい」「寂しい思いをさせないで」「嘘をつかないで」といった自分の気持ちを、相手はわかってくれていないと感じる瞬間に、好きな人に不信感が芽生えるものです。

また、「疎外しないで(仲よくして)」「怖いことをしないで」「助けてほしい」などの潜在意識にずっとある思い(心の傷)を、他人はどうせわかってはくれないと思っていると、誰にも心を開けなくなります。

人を信じることができない人の特徴は自分が愛されないことを信じている

自分の悪口を聞いてしまった。仲間はずれなどのいじめ。身内の暴言。信頼していた上司に約束を破られた。夫・妻の不倫。彼氏・彼女の二股。人間関係や恋愛でのこんな経験が、人を信じるのが怖い理由でしょう。

人間は裏切る。人を信じても、どうせ嫌なことをされたり利用されたり、悲しい思いをするだけだ。それなら最初から、人を信じないほうが楽。これは裏を返せば、自分がまた裏切られることを確信しているといえます。

基本的に人を信じない人とは、他者に失望しているように見えて、深層心理では自分自身に絶望しています。好きな人の言葉や他人の好意を信じられないのも、私は周りから愛されない人間だと思っているせいです。

人を信頼するのが難しい原因は心から信じたいから

好きな人の知らない一面を見て、相手に対して不信感を持つ。人から嫌な態度をされたり嘘をつかれたりして、人間不信になりそうだ。周囲の人々に失望しやすいのが、人と信頼関係を築けない人の共通点です。

すぐ心を閉ざしてしまうのは、他人の言動にトラウマが刺激されて、不安になりやすいからです。そのせいで、無意識に他人に全面的な信頼を望みます(優しい人も、人に自分と同じレベルの優しさを求めがちです)。

そのため、「心から信じられるか、あるいはまったく信じられない」といった二択で、他者を判断する癖があります。けれど、いつも完璧な人間なんていないので、出会う人みんな信じられなくなるわけです。

人間不信の克服法

人間不信が直らないときは、基本的信頼感の理論から、この世界にも私の気持ちをわかってくれる人がいると思えることが大切になります。他人は自分の気持ちを、本当にちっともわかってくれていないのでしょうか?

寄り添い笑いかけてくれる身内や友達。心配してくれる職場の先輩。学校で話しかけてくる同級生や後輩。そんな人たちは、「助けて」「受け入れて」「仲よくして」といった気持ちをわかってくれているといえます。

パートナーに寂しい思いをさせないよう自分なりに努力している人や、他者を傷つけないよう配慮する人、反省をする者も世の中にいます。あなたの思いに気づかなくても、話せばわかってくれる人もいるでしょう。

困ったときに力になってくれる地域の人もいます。全員がわかってはくれないし、100%理解してもらえるわけじゃないけど、わかろうとしてくれる人がいることに気づくのが、人間不信になったときに立ち直る方法です。

人を信じられない性格を直す方法は愛を思い出す

誰かに助けを求めたくなるのは、いつか誰かに助けられた経験があるから。帰りたくなる場所があるなら、そこが自分の安全基地だったから。思い出せないだけで、本当は他者の温もりを知っているのです。

他人は自分にとって不安やストレスでもあったけど、安らぎや愛情だってあったはず。他者不信、自己不信から立ち直れない方が、人を信じられるようになるには、心の中にかつて愛された自分をイメージします

また、浮気する男性やひどいことを言う女性、友達の陰口を叩く人は、あなたが愛されない人間だからそういった行為をしたのではなく、ほかの人にも同じことをします。だから、私は愛される人間だと思いましょう。

人を信じられなくなりそうなときの対処法

他人によく失望する人は、相手の嫌な面を見たら、いいところまでなかったことにしてしまいます。すぐに人を信じられなくなる性格を改善するには、オール・オア・ナッシングの思考を手放すことです。

人間は複雑で、多面的です。いい面もあれば悪い面もあり、誠実なときや他人を思いやるときもあれば、正直ではないときや自分のことで精一杯なときもあります。絶対の信頼性か不信か、その間があってもいいのです。

また、親の見たくない面を見てしまいショックを受けたときの対策、夫・妻を信じられなくなったときに乗り越える方法は、自分の知っている相手、自分とその人の今までの絆も嘘ではなかったと思います。

他人を信頼できるようになるには時間が必要

人のことを信頼したいからといって、よく知らない相手のことを信じすぎるのは無防備になりすぎます。世間にはいい人だけでなく、人を騙したり搾取する輩がいるのも現実だからです。

そのため人生には、ある程度の他者への不信感(用心深さ)も必要なのです。初対面の相手を警戒するのや、わかり合えない相手、もう信じられないと思う人と付き合うのをやめるのも、悪いことではありません。

そして、人と信頼関係を築くには、その人のことを少しずつ知ろうとします。相手にも、自分のことを知ってもらいます。時間をかけて互いの理解者になることで、信頼のおける間柄へと進んでいくでしょう。

人を信じる方法

人間不信がひどいのは、本当は人を信じたい気持ちが強いゆえの苦しみです。誰のことも信じない生き方をやめたいなら、自分のそんな気持ちを信じる力に変えるのが抜け出す方法です。

これからは人を信じられるようになりたいといったポジティブな動機から、相手を見極めようとするのです。男性不信や女性不信で、好きな人に悩みを打ち明けるのが怖い人も、焦らず関係性を深めていくことです。

その過程で、相手のことを人の気持ちがわかる人だと感じたなら、心を開くことができるでしょう。人間嫌いの乗り越え方も、役に立つ記事です。最近、人間不信気味だという方はチェックしてみてください。

スポンサーリンク