悪口を言う人の心理|陰口が好きな人の理由と特徴の心理学
学校でクラスメイトにコソコソと悪口を言われるのは、苦しいものです。中には、わざと人に聞こえるように文句を言う人もいます。自分の陰口を言う人なんて、いなくなればいいのにと思う方も多いでしょう。
子供のみならず、大人の世界にも陰口は付き物。同僚に悪評を広められて、職場で孤立してしまうなんてこともあります。若い男女のみならず、おじさんやおばさんにも陰口を叩くのが大好きな人はたくさんいます。
今回は、悪口を言う人の心理についてのお話です。陰口が好きな人の特徴(心が弱い、不幸)や、悪口を吹き込もうとする人の理由(自分の味方を作りたい)が知りたい方は必見の心理学になっています。
人の悪口ばかり言う人の心理
人のことを言いたい放題に酷評するのは、ストレスの解消になります。人間はフラストレーションがたまっているときに、他人に難癖をつけてあることないこと言いたくなります。
仕事や家庭のうっぷんを晴らすことが、悪口の目的なのです。普段、我慢することの多い部下や後輩は、上司や先輩を陰で悪く言うことでおもしろくない気持ちを吐き出そうとします。
日常生活でため込んだ感情の発散ができるという点が、悪口大会が盛り上がる理由です。ガス抜きができれば、対象は誰でもいい場合があります。
そのため会社の飲み会や友達との遊びに参加しなかった人が悪く言われる、欠席裁判といった現象が起こります。ネット上(SNS)の誹謗中傷も、ターゲットはコロコロ変わります。
陰口が好きな人の原因
誰かを責めているときは、自分の悪いところを省みなくてすみます。毎日楽しくないことも忘れられます。問題を解決するための行動を起こす必要もありません。
私たちは悪口を言っている間は、何も考えなくてよくなるのです。全部を人のせいにすることができ、自分のことを見なくていいわけです。
だから心の弱い人ほど、悪口・陰口に逃げてしまいます。潜在意識のレベルで自分自身の気持ちと向き合わないようにしていることが、人を悪く言う性格のおおもとだといえます。
悪口を吹き込む人の理由
誰かと揉めると自分を正当化するために、喧嘩相手の悪口を広める人っていますよね。いざこざがあった人物の不利になるような話を周りに吹聴し、相手を悪者に仕立て上げようとします。
周りの人に、「あなたは悪くない。絶対に相手が悪い」と思ってほしいのです。こういった行動は、自信のなさの裏返しによるものです。
人に悪く言われるような相手より、自分のほうが周囲の人に好かれていると自惚れることもできます。陰口を言うときに無意識にニヤニヤした顔をするような人の内面は、嫉妬や劣等感にまみれている可能性があります。
人のことを叩くのは幸せじゃないから
悪口しか言わない人の人生は、怒りや不満・妬みでいっぱいです。だから、人のことを罵って憂さを晴らす必要があります。単に相手のことが嫌いというだけでなく、八つ当たりで言い始めるのです。
自身のネガティブな感情に苦しんでいるのと、実は問題を抱えたかわいそうな人であることが、ネチネチと他人叩きをすることが生きがいになっている男性や女性の共通点です。
毎日、特定の人(あるいは不特定多数)の悪口を触れ回ることでしか心のバランスをとれないくらい、現状が不幸せなのです。何より、他人の陰口を言うのが楽しいと感じる人格になってしまったことこそ不幸です。
好きな人を悪く言うのはなぜ?
家族や恋人・友人がもしも自分を裏で悪く言っていたら、人間不信になるという人もいるでしょう。しかし人間は、好きな人の悪口を言ってしまうことがあります。
よく知らない人より、親しい人のほうが気持ちをわかってほしいというニーズが増えるからです。それに素直な気持ちを言えない人は、悲しいことがあったときに怒りで他者に気持ちをわかってもらおうとします。
父親や母親の文句を言う息子・娘や、夫の愚痴を言う妻、まだ未練のある元カレや元カノを非難する人の本音は「寂しい」や「つらい」です。なのに素直になれなくて、「ムカつく!」と言ってしまいます。
聞こえるように悪口を言う人の特徴
相手に聞こえるような大きな声で悪意ある発言をしたり、通りすがりにボソッと文句を言う人は、思っていることを我慢できずに言ってしまう幼稚な人です。
面と向かって嫌なことを言ってくるのは、いじめやからかいが目的のタイプです。こいつなら何を言っても反撃(仕返し)してこないだろうと、相手になめられている可能性があります。
人に聞こえるかもしれない距離で悪口を言う人は、精神的に未熟で怒りの感情をコントロールできないのです。人前で悪態をつくことで不快感を処理しないと、イライラして不安定になってしまいます。
ヒソヒソ話をする人は客観視ができない
当事者がいるのに近くで噂話をするような人たちの場合は、ヒソヒソ声で話しているから、まさか相手に聞こえているとは思っていない可能性があります。周囲が見えていないのです。
主語をぼかすことで誰の話をしているのかをわかりづらくして、本人の目の前で堂々と陰口を叩く人もいます。その人の話をしていることに気づかれても、大ごとにはならないと侮っています。
ひどい言葉を平気で口にできるのは、直情的で自分が相手からどう見えるかを考えられない想像力のない人や、他者が傷つく気持ちがわからないすごく共感力の低い人だといえます。
みんなで一緒になって一人を悪く言う心理
職場やクラスで誰か一人をスケープゴートにすることによって、集団の結束力が強くなる場合があります。共通の敵(仮想敵)を作ることにより、自分たちが仲間になった気になれるからです。
そのため、初対面の人と仲よくなるきっかけ作りに、特に不満や恨みもないのに、いつも身近な言いやすい人物の悪口を言いだす輩もいます。
複数人で誰かの悪口を言い合えば、ほかの人も悪く言っているのだから、ダメなのはあいつのほうなのだと安心できます。相手をけなすことによって、その人に勝った気持ちになれます。
悪口を言う人は友達が多い?
自分がない人は、他人の発言にすぐに影響されます。特に子供の頃は、声の大きい人のことを正しい人間や強い人物なのだと錯覚しやすいです。
「みんなはそう思っているんだ。じゃあそれが正しいに違いない」と考えてしまい、悪口を真似します。それにより、いじめっこや性格の悪い人がクラスの人気者になるなんて事態が生じます。
人の悪口をよく言う人は根回しが得意で、人のせいにするのが上手です。はたから見ると人間関係がうまくいっている印象を受けるでしょうが、そのつながりはもろいです。
なぜならしだいに、何かあるときっと私の悪口も言いふらすんだろうなと仲間にすら思われるからです。人を悪く言ってばかりいると、友人からも意地悪で信用できないやつだと思われてしまいます。
陰口を叩く人と仲がいい人の特徴
毒舌をおもしろいと感じる心理は、普段心の中で思っているけど言わないようにしている言葉を、ほかの誰かが代弁してくれることによって抑圧が解放され、スカッとするからです。
これと似た感情から、世間には悪口を聞くのが好きな人もいます。間接的に自分の怒りを発散できるから、口を開けば他人をボロクソに言う人と好んでつるむ者たちです。
他人の悪口を言うことが多い人、暴言を吐く人を、正直で愉快な人間性だと評するような人もいるのです。また、相手を本人に直接言えない卑怯者だと内心では見下し、同時に優越感に浸ろうとすることもあります。
悪口に同調する人の気持ち
悪口を言われるのは怖いことです。なるべく言われたくありません。自分が悪口のターゲットになることを防ぐには、陰口ばかり言う人間の信頼を勝ち取るのがいちばんです。
だから自分も一緒になって誰かを悪く言うことで、その人の味方になったふりをするのです。悪口を聞かされたときにヘラヘラ笑ってしまうのも、私は敵ではありませんアピールだといえます。
本当は相手のことを嫌だと思っているけど、嫌われたくない(自分の悪口を言われたくない)ので、陰口の多い知り合いから離れられないという人もけっこういます。悪口に合わせる人にもまた、心の弱さがあります。
人を悪く言う人の心理学のまとめ
罵詈雑言を浴びせられることは、傷つきやすい人にとってまさに恐怖です。また、自分以外の人の陰口を聞かされることに恐れを感じる人もいるでしょう。
そういった恐怖心をなくしていくためにも、他者をそしる人たちの心理を理解することには意味があります。人の悪口を言う人の対処法や、人の噂をするのが好きな人との付き合い方も、どうぞお読みください。
そして人のことを悪く言ってしまう癖があるけど、それを反省して直したいと思っている人には、悪口・陰口をやめる方法が悩みを解決するヒントになるはずです。
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