見栄っ張りな人の心理と特徴|見栄を張るのをやめたい人へ

玉虫色の背景の前に横向きで立つ孔雀

「私ってすごいでしょ」といった態度で、人に見せびらかす。知識や人脈・日常生活のエピソードをひけらかす。恋愛でも、好きな人にいい格好をして手前味噌を並べる。それで、周囲の人に嫌われるのがつらい。

あなたにはこんな、人によく見られたいところがありませんか?嘘をついてまでかっこつける自分に後悔する。人に自慢しない人になりたい。自分をよく見せようとすることをやめると決めた人は、続きをご覧ください。

ここでは、見栄っ張りな人の心理と特徴、そして虚栄心の克服法を紹介します。すぐ見栄を張るのやめたい人へのアドバイスは、「すごいと思われるのが愛されることではないと認識し、本当の好みを思い出す」です。

いつも見栄を張る人の理由

よい行いや長所には、過度の称賛・賛美。悪い行いや短所には、強烈な批判。いちいち見栄を張ってしまう人は、幼少期の両極端な愛の体験から、ありのままの自分では愛されないと感じたと考えられます。

そしてその両親や祖父母とのコミュニケーションのパターン=相手に自分のことを好きになってもらう方法を、友達や夫・妻といったほかの人物とのやり取りにも当てはめてしまっています。

人からの称賛を常に欲してしまうのは、自己評価より他者評価に重きを置いているからです。そして称賛を得るために必要なのが、功績を吹聴したり価値のある物を見せびらかすことだと信じ込んでいます。

自分をよく見せようとする人の原因

周りにいいところを見せようとする男性や、すぐに自慢してしまう女性とはきっと何か褒められるようなことをしないと、家族の関心を引けなかったのでしょう。条件付きの愛情に苛まれていたのです。

人前でやたらとかっこつけてしまう心の裏に、もし父親や母親に褒めれたい子供と共通する点があるのだとしたら、自分のよい評価を見せつけるための努力は、健気な行動ともいえます。

しかし潜在意識に根づいた、そのままの自分では他者から受け入れてもらえないという思考からくる自己顕示欲は、人から面倒くさい、鼻につくと思われたりして、いい結果を得られるものではないです。

自分を大きく見せるのは恥の感情から

知り合いやご近所さんといった身近な人たちにどう思われるか、世間体や常識を過剰に気にしていることが、虚栄心の激しい性格になってしまう原因です。

さらにその奥には、「~でないといけない」「~であるべき」といった思考があります。こうあるべきという思いが強いと、そうでない自分を恥じるようになるからです。

だからなにかとできる人に見られたい男性、いい人と思われたい女性は、時には嘘をついたりハッタリを言ったりしてでも、自分を大きく見せなくてはいけないと思ってしまいます。

人に見せびらかす人の心理

会社や学歴・資格をアピールして、賢いふりをしないと周りにバカにされる。モテるためには、高級車や腕時計・財布などのアイテムで、お金持ちだと思わせなければいけない。

結婚式は豪勢でないとみっともない。幸せな家庭を築くには、ローンが苦しくてもマイホームを買わないとダメだ。キャンプに行ったり海外旅行をしたりして、充実していると思われないとママ友に見下される。

こういった自分を大きく見せたい人たちには、子供の頃に見た目や能力・持ち物を他人にからかわれ、悔しい思いをした経験があることが多いです。プライドの高さも、コンプレックス(劣等感)が強いことの裏返しです。

そのせいで人を見返したい気持ちや、負けず嫌いでマウンティングをとりたい思いがとりわけ強いのです。見栄を張ってしまう性格を直すには、自分がどんな~すべきという思考を持っているか分析してみましょう。

謙遜しないキャラがうんざりされるわけ

人に見せびらかしたり自慢してしまったときに、相手を疲れさせたりイライラさせてしまうのはなぜかというと、無意識のうちに聞き手が褒めないといけない心境になるためです。

それはまるで、褒め言葉の要求のようです。他者をすんなり褒めることができる人ならいいのですが、慣れていない人だと無理して話し手を称賛しないといけない気持ちにさせられるのは苦痛です。

ひけらかされるのが苦手な人にとっては、別に褒めなくてもいいと思うこと(自慢話を聞かされても、適当な返事をしてスルーする対応)が、謙遜しない人との付き合い方の一つです。

見栄っ張りな人だと言われたら

見栄を張っている人に苦手意識を抱くのは、人によく見られたいという自意識や無理をしている感じに、はたから見ていて自己嫌悪を刺激されるからです。

さらに、大人としてちゃんとしていなければといった意識を持つ自立心の強い男女は、褒められたい人のことがとても幼稚に感じられ、すごく腹が立つときがあります。

一般的に謙虚さがないのは、下品で悪いことだという風潮があります。そのせいで不快に思う人もいるわけですが、これも実は、前述の~すべき思考の一種です。

また、ひけらかすのを嫌味や皮肉に受け取る人も多いです。自分のよく見栄を張る性格を直したいなら、自慢話ばかりされると人が不愉快になる理由も知っておきましょう。

見栄っ張りな性格の直し方

高級な料理より、お母さん・お父さんの手料理のほうが美味しいと感じることってありますよね。同じく、インスタント食品や安価なお菓子のほうが好きな人もいます。

幸せの定義は人それぞれです。自分の価値観を育てる、つまり自分の本当の好みはなんなのか一度考えてみることが、見栄を張りたいという心理からの脱却になります。

いくら見栄を張っても、自分の気持ちには嘘をつけないです。一挙手一投足かっこつけたり、常に立派でいることより、あるがままの自分でいたほうが気楽ですよね。

純粋な気持ちで虚栄心を克服する

自らを偽って苦しい思いをしたり、貯金を切り崩して損をするより、自分の価値観を大切にしてもっと気楽に生きてみましょう。そのためには、自分が本当に好きなものは何かを知ることが大事です。

ブランド好きで服やジュエリーに散財してしまうという男性や女性は、自分は本心からそのファッションを愛しているのか、それともただ背伸びしたいだけなのか考えてみるといいでしょう。

世間一般によいとされているものより、自分にとって価値あるものも存在します。それがあなたにとってなんだったのか振り返ってみることが、人によく思われたい気持ち=虚栄心を捨てる方法です。

見せびらかしたい気持ちの解消法

他人に褒められるのはうれしいです。称賛を得るのも誇らしいことです。けれど見栄を張ったり嘘をついたりしてその結果、人に好かれたとしても、本当に好かれていることにはなりません。

仮に人からすごいと称賛を得られても、それが本当はすごくないことは、自分自身がいちばんよくわかっています。周りにいい人に思われたとしても、罪悪感が募るだけです。

他人に自慢して見せびらかしても、満足できるのは一瞬だけ。自分の中に残るものは何もないのです。自分が本当に誇れていないのなら、得られるのは刹那的な安堵感だけです。

だから自信がない人ほど、すぐに不安になります。その虚しさに気がつけば、格好よく見せようとしたり鼻高々と人に見せびらかすことが、急に無意味に思えてくるのではないでしょうか?

自分をよく見せようとしない人になるには

自慢することをなくしたいなら、他人にすごいと思われなくても自分を誇れるようになりましょう。そのためには、自慢したいことを自分で褒める習慣を作り、人に認められたい欲求を満たすようにするのです。

自分をよく見せようとしてしまうのをやめるには、他人にどう思われるかより、自分がどう思っているのかを重要視します。他人に尊敬されようとする前に、自分が好きになれる自分になることを目指してください。

ただし自然と人に褒められたり、本当にがんばったことを称賛されたときなどは、調子に乗ってはいけないなどと思わずに、ポジティブな体験として受け取ってください。素直さは、自分をよく見せることとは違います。

自分のことをアピールしない会話術

会話のときに「すごいでしょ」という言い方をすると、相手に自慢しているように受け取られる可能性があります。そういった自慢げな話し方ではなく、「うれしかった」と伝えてみてください。

うれしいことの報告なら、他人も共感しやすいです。これは相手がどう思ったかを確認するより、自分がどう思ったかを伝えるコミュニケーションを意味します。

相手の反応を気にするより、自分の正直な感想(ピュアな気持ち)を中心に言葉を語るようにしてみましょう。人の評価より自分の気持ちを大切にすることが、他人に得意げに話す癖の改善法です。

他人にひけらかさないようにするには

職場で仕事の成果に鼻高々になったり、学校で勉強の成績を大げさにうれしがるのは、同僚に嫉妬されたり同級生の反感を買うおそれがあるので控えたほうがいいです。

彼氏(彼女)のいない人にのろけ話をしたら、相手はムカつくかもしれません。結婚していない人に旦那や息子(嫁や娘)の話ばかりすると、相手に寂しい思いをさせてしまうかもです。

よかったことを伝える場合は、相手に配慮したり場をわきまえることも大事です。人にひけらかす癖を手放すとは、人間関係の適切な距離感をつかむことでもあります。

誰かに自慢したくなるときの対策として、身内や恋人・特に仲のいい友人など、いいリアクションをしてくれそうな人にだけ(自分に特別好意的な人にだけ)、うれしかった出来事の報告をするという手もあります。

人にひけらかしているようで気になるときの対処法

SNSを使用している場合、人から自慢していると思われないか、気づかないうちに自分がひけらかしてはいないかと心配になるときもあるでしょう。まず、SNSは個人の考えや表現を発信する場ですよね?

人の迷惑になるような使い方はよくないし、ある程度は読み手への配慮も必要ですが、それをどう使うかはその人の自由です。だから自分のやりたいようにやっていいと思うし、そのほうがストレスになりません。

あまり気にしすぎると、何も発信できなくなります。ネット上で批判されるかもしれない不安を解消するには、共感してくれる人や喜んでくれる人に向けてメッセージを発信するという意思を持つといいです。

自慢話が多い人との接し方でも、見栄っ張りな男性や自画自賛ばかりする女性の心理を解説しています。また、謙虚になる方法も似たテーマの記事です。読んでみてください。

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