完璧主義の改善方法|完璧じゃなくていいと思えるには

NOBODY IS PERFECTという文章が掲示されたライトボックス

完璧主義とは、何事にも高い基準を設定し、一切の妥協を許さない状態を目指す考え方のことです。わかりやすくいうと適当になれない気質のことで、完全主義や完全癖・パーフェクショニズムともよびます。

完璧主義者は、自分の見た目や能力・人生に満たされない思いを抱いています。それゆえに仕事や勉強・人付き合いで無理してしまい、苦しい思いをします。がんばりすぎることで身を滅ぼすなんて意見もあるほどです。

自分に厳しすぎる生き方をやめたい方へ、完璧主義の改善方法をお伝えします。私は完璧じゃなくていいと思えるには、他者のジャッジから脱却します。できないくせに完全主義の心理と対処の仕方もわかります。

完璧主義に陥る人の特徴

完全癖を持つ人は、自分自身が完全なものを求めているように見えますが、実は他人の評価が気になるのです。つまり、親にがっかりされたり、他者に認められないことが怖いわけです。

それは厳しい家庭で育ち、満点じゃないと父親や母親が褒めてくれなかったり、失敗を友達に笑われ、成功しなければバカにされると感じたりした、子供の頃のトラウマに起因します。

大人になっても、完璧でないと愛されないと思い込んだ体験(私に悪いところがあるせいで片思いの相手に振られたなど)から、パーフェクトな人間になろうとする男性や女性はいます。

妥協できない人の原因

人に愛されるためには、弱点のない中身や外見でなくてはいけない。世間から批判されないように、万全にしてやり遂げねばならない。この、ねばならない思考をやめられないのが、極度の完璧主義になる人の理由です。

パーフェクショニズムは、人間関係にもよくない影響を及ぼします。融通のきかない夫・妻や、会社でストイックさを押し付ける上司・先輩は、甘えのないことが家族や部下・後輩にとってもいいことだと思っています。

完璧な自分じゃないとダメだと感じているので、友達やママ友に見栄を張ったり同僚に負けず嫌いになって、周囲にうんざりされます。パートナーのステータスに妥協できず、恋愛や婚活がうまくいかないこともあります。

何もしない完璧主義者とは

完璧を求めてしまう人は、目標を達成できないと落ち込むことが多く、失敗すると挫折しやすいです。そのため中には、完璧にできないという理由から何もしない無気力な者たちもいます。

きっとパーフェクトには届かないとあきらめてしまい、やらないといけないことを先延ばしにする。どうせ隅々まできれいにはできないという思いから、部屋が汚くても掃除を始められない。

無意識のうちに、100点がとれないならがんばってもムダと思ってしまい、何もやる気が出ないのです。たとえ何かを始めたとしても、すぐに結果が出ないと続けらないところもあります。

このような傾向のやる気を出せない人のことを、「何もしない完璧主義者」といいます。本人はその問題に無自覚で、自分はただの面倒くさがりや飽き性だと思っているケースも多いです。

完璧にできないならやらない心理の対処法

一見怠け者のように感じる行動の裏側には、「完璧じゃないと他人から認めてもらえない。それなら最初から何もやりたくない」といった虚無感が隠されています。自信がなく、不安で何もできないです。

あるいは、「隙を見せると人から悪く言われる。だから何もやらないほうがいい」といった恐怖心を抱いている場合もあります。完璧主義すぎて何もできない状態を乗り越えるには、結果より過程を大事にすることです。

失敗しても、チャレンジした自分を誇りに思いましょう。少しでもやれたなら、その努力を認めます。私なりにがんばったという達成感を獲得していくことが、できないのに完璧主義を克服する方法です。

完璧主義をやめる方法

常に完璧な作業。いつも完全さを保つ生活。それが、あなたの真の喜びですか?あなたが求めていた完璧さとは、本当は他人の価値観に支配された世界ではないでしょうか?

大事なことは、他人の評価よりも自分自身の気持ちです。自分に厳しくなってしまう人は、料理でもゲームでも恋愛でも、初めから100点を意識しないで、まずは楽しもうと思います。

そして完全癖を改善するには、完璧になることで愛されようとした自分の悲しみを実感してください。自分の本当の感情に触れられたとき、あなたはきっと満足感を得られます。

完璧じゃなくてもいいと思えるようになるには

あなたの好きなものは、どこにも非の打ちどころがないですか?そうでなくても、あなたは好きなものに愛着を持っているはずです。足りない部分があっても、自分にとって最高なら、それが世界でいちばんです。

完璧じゃなくても愛される、別にパーフェクトな存在じゃなくてもいいんだと思えるようになりたいなら、不完全なものを愛している自分に気づくのです。ねばならない思考から抜け出すきっかけにもなることです。

同様に、家族や恋人・友人に欠点があったとしても、あなたはその人たちのことが大好きでしょう。あなたがすでに他人の不完全さを受け入れているように、周囲の人もあなたの不足した部分を受け入れてくれます。

この世の中に、完璧なものなどないはずです。むしろ、欠点がないほうが不自然です。たとえダメなところがあっても、愛されている自分。その事実を受け入れることで、パーフェクショニズムを癒やしてください。

妥協しない性格の直し方は加点方式

「あれがよくない」「~はできたけど、〇〇はできなかった」と、マイナスの点に注目するのが、妥協ができない人の共通点です。対策は、物事のよい面に注目することです。

「こんな点がいい」「〇〇はできなかったけど、~はできた」と、減点方式から加点方式にマインドを切り替えることが、自分に異常に厳しい性格を直す方法になります。

また、自分に厳しい性格にもデメリットだけでなく、まじめさや向上心といったメリットになる面があります。仕事や芸術作品の創作には、こだわりと情熱も必要ですよね。

バランスのとれている完璧思考は、モチベーションの高さにつながり、長所となります。短所だと思う性質のよい面を見つけていくことによっても、減点方式を解消できます。

ストイックすぎる生き方を手放すには

自分では私はパーフェクトだと思っていても、上には上がいることってありますよね。学歴・ルックス・収入・才能……。自分より優れている人は、この世のどこかにきっといます。完璧には、きりがないのです。

すべてにおいてストイックであろうとすると、いつまでたっても気が休まらず、イライラしてつらい状態に追い込まれます。小さなミスも許容できない、どれだけやっても満足できないとなると、苦悩をもたらします。

人生には、ほどよいラフさも必要です。もう少し適当な人になりたいなら、理想の追及でしんどい毎日と、笑顔でいられるゆとりのある生活、どちらのほうが自分にとって幸せなのか、ゆっくり考えてみてください。

がんばりすぎないことのよさを発見し、ネガティブな思考を修正します。そして日々の暮らしの中で、どんなときでも完璧でありたいと願う欲求に気づいたときは、何事もほどほどがいいと自分自身に言い聞かせます。

いい意味でもっと適当になる方法

どうしても適当には生きられない方は、家事や趣味の作業を、あえて100パーセントじゃない状態で終わらせてみてください。そしてたまには、何もせずダラダラと過ごす一日を作ってみましょう。

わざと手を抜くというのも、徹底的にやらないと気がすまない衝動を抑える練習になります。意識的にいいかげんになってみて、不十分さがあっても何も恐ろしいことは起きないと実感するのが、適当に生きるコツです。

ただしこの方法は、仕事や試験などのときには用いないでくださいね。なお、完璧主義を完全に直したいと思ってしまうと、それがまたストレスになります。極端にならずに、ほどほどに対応していきましょう。

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