劣等感を克服する方法!他人と比べてしまう性格の直し方

秤で6個の箱と1個の箱の重さを比べている様子

「あの人はすごいなー。それに比べて私はダメだなぁ」と感じる気持ちが、劣等感です。他人と比較して自分は劣っていると思い、みじめさや引け目を覚える感情のことで、劣後感ともいわれます。

日本ではコンプレックスを劣等感情を指す言葉として用いることがありますが、心理学の用語では、正しくはInferiority complex=インフェリオリティーコンプレックスといいます。

本日は、他人と比べてしまう性格の直し方を紹介します。劣等感が強い男性や、すぐ人と比べるのをやめたい女性はご覧ください。違いをマイナスだと思わないことが、劣等感を克服する方法です。

劣等感を抱く心理

  • 競争意識
  • 私たちの人間関係には、競争が付き物です。兄弟(姉妹)のいる子供は、兄や弟よりも両親に愛されたいと思います。旦那や嫁に大事にされたいから、姑や舅に対抗意識を持つ大人もいます。
  • 勉強・スポーツでいちばんになりたい。クラスの誰よりも人気者になりたい。同僚よりも会社に認められたい。片思いの相手を勝ち取りたい。家族以外の関係や組織間でも、競争は起こります。
  • そしてその願いがかなわなかったときは、敗北感を味わいます。さらに、ライバルに敗北した理由を自らに求めた結果、自分が他者よりも劣っているからだと結論付けてしまうことがあります。

劣等感があると、親が兄弟ばかり気にかけるのは、自分が愛されない人間だからだと思い込みます。好きな相手に恋人ができた場合、自分が選ばれなかったのは、容姿や性格に魅力がないせいだと考えます。

幼少期に、競争心を煽るような両親や教師・社会の影響を受けることによって、人と比べる意識は強くなります。悪口や偏見によるトラウマが、潜在意識に劣等感を植えつける原因となるパターンもあります。

劣等感情が激しくなると、怒りや卑屈さが生まれます。劣等感を抑圧している人は、無自覚に他人に攻撃的になることがあります。コンプレックスを感じる相手を妬み、いじめるというのはよくある話です。

自分と他人を比較する人の特徴

  • 他人の優秀さと自分のダメさを比べている
  • 人の才能や学歴・経済力に嫉妬する。幸せそうな友達(ママ友)の生活に差を感じる。夫・妻(彼氏・彼女)といった好きな人に対してですら、自分の頭の悪さや育ちにコンプレックスを感じてしまう。
  • 他人と比べて自分はダメなやつだと思っているとき、あなたは相手のいいところしか見えていません。誰にだって不得意なことはあるし、時にはうまくいかないことがあるでしょう。
  • それは、あなたが引け目を感じている人物もそうなのです。みんな短所を持つのに、他人のいい部分と自分の悪い部分を比較してしまう癖があるのが、劣等感を抱きやすい男性や女性の共通点といえます。

人間なら誰でもできないことがあるし、失敗することもあります。生活にも、完璧じゃない部分や恥ずかしい面があるものです。この世界に完全な人間などいないと気づくことが、比較のストレスから抜け出すコツです。

また世間には、劣等感をバネにして社会的に成功する人もいます。負けず嫌いな性質が、向上心につながったケースです。負けん気でモチベーションを上げることも、消えないコンプレックスの乗り越え方です。

欠点を補うことも劣後感との向き合い方なのですが、そういった成功者は、仕事以外に生きがいがないという悩みや、落ちぶれた場合ひどい挫折感に見舞われるといった問題を抱えていることも多いのでご注意ください。

コンプレックスを解消する方法

  • その人にはその人のよさがある
  • スポーツはできなくても、勉強はできる。勉強はできなくても、優しさがある。愛想が悪くても、まじめさがある。劣等感を抱く相手と同じような長所はなくとも、あなたは別のよさを持っているはずです。
  • 人と比較することをどうしてもやめられないときは、どうせなら自分のいい部分を、他人のうらやましいところと比べてみましょう。負けているところがあるのは事実でも、勝っている面だってあります。
  • 自分のよさを再認識することで、コンプレックスを払しょくするのです。私にだっていいところはあるし、他人にもダメなところはあると思うのが、劣等感に押し潰されそうで耐えられないときの対処法です。

友達や恋人がいると、人生は豊かになります。確かに、いないよりはいたほうがいいでしょう。けれど友達や恋人がいなくても、幸せにはなれます。都会で暮らすことと田舎で暮らすことにも、それぞれのよさがあります。

隣の芝生は青く見えるものですが、幸せは人それぞれです。自分では平凡だと思う生き方にも、他人から見たらうらやましいと感じる面があったりします。幸せとは何かを、決めつけることはできません。

コンプレックスを手放すためには、自分にとっての本当の幸せを考えてみるのもよいでしょう。また、今の生活の中にある小さな幸せを発見することも、他人の幸福さと自分の不幸度を比べてしまうときの対策になります。

他人と比べることをやめるには

  • 違いがあって当たり前だと思う
  • 犬や猫に個体差があるように、人間も人によって顔や体型・性格・能力に違いがあります。恋愛や人間関係も、人の数だけ異なります。違いがあって当然なのだから、そのことに悩む必要はないのです。
  • もしも違いがなければ、みんな同じに見えてしまいます。同じじゃないからこそ、人生に意味を見いだせるといえます。人と比べない人になるには、他者との違いを前向きに受け入れることが大切です。
  • 劣等感を打ち消すために、人との違い=あなたの個性を大事にしてみてください。自分のかけがえのなさを、もっと重視します。そのほうが、他人のことを気にして生きるより、ずっと楽しいはずです。

今までは違いがあるせいで自分と人を比べてしまい、不安になったり傷ついたり、落ち込むことが多かったでしょう。これからは違いがあるのは当たり前なのだから、他人と比べても意味がないと思いましょう。

自分は人よりも劣っているという気持ちをなくすには、私は私でいいんだと思えるようになることです。そのためには、今のままの私でも十分、人に求められているし愛されるんだと、心から感じてみてください。

自分の職業をエリートではないと感じるときは、そうだとしてもなんらかのかたちで世の中の役に立っているという考え方をします。自己重要感を高めることが、いつも人と比較してしまう性格を直す方法になります。

自分自身の存在に関しても、たとえ特別な才能はなくとも、生きているだけで両親や子供・パートナー・友人といった人物の力になっていると思ってみましょう。それは、愛されるための競争をやめることになるのです。

人と比べたがる性格の人との接し方は

自分と他人を比べることはつらいものですが、人に誰かと比べられるのも嫌なものです。身近に誰かとあなたを比べてくる人がいたら、うんざりするでしょう。

兄弟(姉妹)をやたらと比べる父親・母親や、職場の部下をよく比較する上司などは、その人自身が常に自分と他人を比べてしまう性格に苦しんでいるのです。

だから、きっとこの人は劣等感の塊なんだと思い気にしないようにすることが、すぐに他人と比較してくる人との付き合い方になります。

自分を受け入れる方法も、劣等感に苛まれるときの助けになるでしょう。こちらもぜひお読みください。そして、自己嫌悪を癒やす方法も、ネガティブな感情の改善に役立つ記事です。

スポンサーリンク