人と関わるのが怖い心理|恐怖心の克服と人前でおどおどしない方法
他人のことが怖いと感じるのは、会社や学校での大きなストレスになるので苦しいですよね。特に営業や接客の仕事はつらいと思います。自分が客の立場のとき、レジで対面した店員さんに緊張する人も多いでしょう。
この記事では、「誰にも会いたくない」「誰とも話したくない」といった、人と関わるのが怖い心理について掲載しています。恐怖心の克服と人前でおどおどしない方法を知りたい方は必見です。
人と接するのが苦手な男性やおどおどするのをやめたい女性が、対人恐怖を乗り越え、生きづらさを少しでも解消するためのアドバイスは、「人間への理解を深めること」と「自分の事情に引け目を感じないこと」です。
人が怖い原因
- 自分の感情を恐れている
- 対人関係を避けたいと思う原因を大まかに分けると、「人に変に思われるのが怖い気持ち」「人から嫌なことをされるのが恐ろしい気持ち」のどちらかになると思います。
- 前者のパターンの場合、他者と接することによって感じたくない思いと直面し傷つくのが嫌だから、コミュニケーションに苦手意識を持ってしまうわけです。
- 人と関わることを回避する癖がある男女は、実は他人の存在が耐えられないというより、自らのネガティブな感情(自己嫌悪や劣等感・罪悪感・羞恥心)を受け止めることができないのです。
- 人と対面すると震えが出たり汗をかいたり、泣きそうになってしまうのも、潜在意識にある見ないようにしている感情を、誰かの言葉や態度によって突きつけられるかもしれない不安からです。
人前に出るとビクビクしてしまう理由には、不安感や緊張感・恥の感情が関係しているといわれています。普段はあまり人間関係で心細さを感じない人でも、面接のときは緊張するでしょう。
人と接するのがつらい男性や女性は、常に相手から審査されているような気持ちでいるのです。何をチェックされているように感じるかというと、自分の見た目や性格・能力・過去などです。
そして不合格になることを、とても恐れています。不合格とはつまり、冷たい反応をされる、悪口を言われる、嫌われるといった、他者から悪い評価を受けたり拒絶されることをいいます。
きっと嫌な思いをするから人と話せない。人と親密になるのが難しいので友達がいない。恋愛や結婚に無気力になってしまう。そのせいで、こういった他者との交流に萎縮した状態に陥る方もいます。
いつもおどおどしている人の特徴
- 対処の仕方がわからない
- 「人から嫌なことをされるのが恐ろしい気持ち」が強い人のケースでは、自分のことをとても無力な人間だと感じていると思われます。
- 自分を過小評価しているから、もしも人からバカにされたり意地悪を受けたとしたら、どうすることもできないと考えます。また自信がないので、嫌な感情が生じた際に大きなショックを受けます。
- ショックで固まってしまうから、嫌な奴と対峙すると頭が真っ白になって対処できないという負のスパイラルに陥ります。だから一歩も外に出たくないと思ってしまいます。
- 人ごみが疲れるのでひきこもりがちになってしまう反面、人間不信(人間嫌い)なのに無理して飲み会やママ友の集まりに参加して、しんどい思いをするはめになる方もいます。
他者を過剰に恐れる人は、思い込みが激しく、自分のことも他人のことも正しく理解できていないといえます。例えば真夜中に謎の鳴き声を聞いたら、気味が悪くてちょっとドキドキしますよね。
でもその鳴き声の正体が野鳥や野良猫だと判明したら、途端に不安はなくなるはずです。昔の人は風に揺れる柳の枝をお化けと勘違いして、怖がるようなこともありました。
人間におびえるのも同じです。本当は大して恐ろしくない人物のことを、あなたはとても怖いものだと思い込んでおどおどしてしまうのです。同時に自分のことを、すごく力のない存在だと信じています。
人と接するのが苦手な性格を改善するには
- 何が怖いのかを分析する
- 怒られるのが嫌なのか。悪口を言われたり嫌われることを怖がってしまうのか。大勢にいじめられる不安からか。嘘や裏切りを恐れているのか。電話やメールの返信でさえ緊張してしまうのか。
- なぜあなたは、そんなにも他人に対して臆病なのでしょう?人と接するのが苦手な性格を直すには、まずは自分が他人のどんなところに恐怖を感じるのか考えてみましょう。
- 具体的な内容がわかれば、自分がどんな場面で緊張しやすいのか認識できます。意識できるのとできないのとでは大違いで、自分の行動を客観的に見られないと、無意識に振り回され続けます。
- この作業は、ネガティブな感情を受け止める練習にもなります。抑圧していた気持ちを感じることによって、心が強くなっていきます。曖昧にしているから、余計に怖くなるのです。
怖いのは同性だけなのか、異性もか。大人も子供も、年齢関係なく恐ろしいのか。強面な人や性格がきつい人が不得意なのか。家族や好きな人さえ信じられないのか。ネット上ですら他者と接触したくないのか。
どんな人物に恐怖するのかも、同じく自己分析してみてください。さらにそこから、人付き合いに苦手意識を持つきっかけとなった人物を思い出します(幼少期~思春期のトラウマが関係している可能性が大きいです)。
誰が本当に怖い相手なのかわかったら、「私はあの人(親や兄弟・昔の友人など)が恐ろしかったから、ほかの人たちのことも同じように感じてしまうんだ」と自覚し、その人物とそうでない人を区別してみてください。
不特定対数の人に威圧感を受けるのは、ある特定の人物や集団に対する感情を投影させているからです。自分にとっての本当の脅威がわかれば、そのほかの人たちのことは怖くなくなると考えられます。
対人恐怖の克服の仕方
- 人を理解する
- 職場やアルバイト先で初対面の人と打ち解けるまでに至るには、時間がいりますよね。知らない人に人見知りしてしまうようなことは、社会人になっても多いものです。
- よく知らない人のことは、誰でも少しは警戒します。けれど相手を知ることによって警戒心が薄れ、平気になったり仲よくなれたりします。
- 他人に対して臆病な性質を直したいなら、人間に詳しくなることです。よくわからないものに対する恐怖心は、知ることでなくなるからです。相手を理解すれば、対策を立てることだってできます。
人間は、よくわからないものにほどビクビクするのです。対人関係における恐れから抜け出すためには、勇気を出して、怖いと感じる人のパーソナリティを探ってみましょう。
相手が本当はどういった人間なのかわかれば、以前よりも安心できるようになります。あなたが周囲の人々に恐れを抱くようになったきっかけとなる人物の、心理的な背景を想像してみるのもよいです。
相手のことを理解すればするほど、怖さは減ります。人間がなぜいじめや意地悪といった行動をするのか、その意味を知るのです。その際は、どうぞこのブログをお役立てください。
「人間にはこういうところがあって、こんな考え方をするんだな」といったふうにリラックスして観察してみると、親しみがわいて人へのおびえがより和らぎます。また、ノートに書いて整理するのもわかりやすいです。
他者との関わりを避ける人の対処法
- 人の怖い部分は弱い部分だと思う
- あなたは腕力がなく口が達者でもない自分のことを、弱い人間だと思っているかもしれません。だけど真に弱いのは、意地悪なことをする人のほうです。
- 嫌な態度をとられたり、陰口を言われたり、ヒソヒソと噂されたり、一方的に悪者にされる。このような行為は、されるよりするほうが恥ずかしいことなんです。
- 優しさのない行動は、その人の心の弱さが体現されたものです。ですから人間のおっかないと感じるところは、弱いところなんだと思ってみてください。
- 他人の攻撃性を脅威だと思い込まないようにするのが、あなたが怖い人との接し方のコツです。大丈夫。それがその人の弱さなら、何も怖がることはないはずです。
意地悪な人は、恐れや不安を抱いているから他者を攻撃します。欲求不満から、憂さ晴らしできる誰かを必要とします。いじめっこは、実はいじめられっこに依存しているのです。
今までおびえていた相手のことを、これからは心の弱い人や精神的に幼い人だと考えてみてください。誰かに嫌がらせをされたとしても、相手の正体がわかっていれば動揺することも少なくなります。
力では敵わないかもしれないけど、少なくともあなたは、いじめや嫌がらせをするような人たちより強い心の持ち主です。だからそのことにもっと自信を持っていいし、自分は悪くないと思っていいのです。
人前でおどおどするのをやめるには
- 自分にも事情があるのだと思う
- 人に変に思われるかもしれないという恐怖がなかなか消えない場合は、コミュニケーションが下手な自分を許してあげることに取り組んでみましょう。
- 自分にも事情があるのだから、会話のときに挙動不審になる癖や、愛想よく振る舞えないこと、人に何か言われるとすぐに涙が出るといった気質も仕方がないのだと、自身に寛容になるのです。
- 事情とは父親・母親との関係や、学生時代にいじめられたトラウマといった、人と関わりたくないと思うようになった過去の出来事です。
- たとえ他人におかしいと思われても、傷つくようなことを言われても、あなたは自分の事情を知っているのだから、引け目(遠慮)を感じたりせず堂々とした人との付き合い方をしていいのです。
おどおどした態度や声(話し方)の直し方です。大事なのは、他人がどう感じるかよりも自分がどう思うかですよね。あなたの人となりをいちばん判断できるのは、ほかの誰でもなくあなた自身なはずです。
また、周りの人たちもあなたの事情をよく知らないのだから、理解してもらえないことがあってもある程度は仕方がないと、自分だけでなく他者を許すことにもチャレンジしてみてください。
人間は無知や想像力のなさから、他人に思いやりのない発言をしたり、冷たい態度をとってしまいます。自他ともに寛容になることで、精神的ショックを受けるような言動を人からされても、前よりスルーできるでしょう。
ただしこれは、失礼な人に腹を立ててはいけないという意味ではありません。理不尽な目にあったときは、ちゃんと自らの怒りを認めることも大事です。この考え方は、自分の気持ちを大切にすることにもなります。
人が恐ろしい気持ちの対策
悲しいですが、他者の言動に傷つくようなことは人間関係には付き物です。もしまた誰かに嫌なことをされたら、恐れの感情の奥にある「悲しい、寂しい、愛してほしい」といったあなたの本音を感じてみましょう。
さらに、「私はこういった気持ちを感じたくなくて、人と接することが怖いんだ」と実感してみてください。ありのままの感情を受け入れたほうが、臆病風も癒やされます。
そして悪意のある人間と出会ったときは、周囲に助けを求めたり逃げることだってできると頭にとどめておいてください。いざとなったらどうとでもなると思うことが、この世界を生きるうえでのいちばんの攻略法です。
また無理をせず、自分に向いている仕事を探したり、相性のいい友人・恋人を見つけることも大切です。なお、人目が気になるときの心理学も、人と関わり合いたくない気持ちを手放すのに役立つ記事になっています。
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